カンファレンス – 2025年度

美術館等の文化施設で勤務する学芸員を対象に、滋賀県甲賀市にあるやまなみ工房を訪ね、障がいのある人の「作品」について考える研修会を開催しました。「作品」そのものをじっくりと鑑賞したのち、制作現場を見学し、「作品」を取り巻く様々な人、制度、空間にも目を向けて議論を深めました。学芸員同士の交流や情報交換も兼ねた機会にもなりました。

プログラムちらし

プログラム名
障がいのある人の「作品」について考える研修会 〈「作品」が生まれる現場から見えてくるものはなにか〉
日時
2025年8月29日(金)11:00-17:00
会場
やまなみ工房(滋賀県甲賀市甲南町葛木872)
進行
奥山理子、青木彬、小泉朝未(一般社団法人 HAPS, Social Work / Art Conference)
参加費
無料/事前予約優先
対象
美術館、博物館、文化施設等の文化施設で勤務する学芸員
参加者数
30名
協力
京都市、やまなみ工房

タイムテーブル/プログラム

10:30
JR甲南駅集合 JR草津線 甲南駅改札口外で集合と受付。送迎バス出発。
11:00-12:00
作品鑑賞 やまなみ工房で創作活動を行う3名の作品を鑑賞します。
【カンファレンスで取り上げる作家】西橋直樹、森雅樹、山本愛
12:00-13:00
昼休憩
13:00-14:00
アトリエ見学
作品鑑賞で取り上げた3名の作家が普段活動をしているアトリエを訪問します。
14:00-15:45
ラウンドテーブル
障がいのある人の「作品」を扱う際に生まれる問いにはどのようなものがあるでしょうか。異なる立場の登壇者3名によるラウンドテーブルを通じて、一日のプログラムを振り返ります。
[登壇者]山下完和(社会福祉法人やまなみ会やまなみ工房施設長)、藪前知子(東京都現代美術館学芸員)、奥山理子(Social Work / Art Conferenceディレクター、みずのき美術館キュレーター)
15:45-17:00
交流会
17:00
閉会。やまなみ工房からJR甲南駅行き送迎バス出発。甲南駅北口解散。

やまなみ工房について

滋賀県甲賀市にある障害者福祉施設。施設を利用する約90名の障がい のある人たちが、スタッフとともに個性と魅力を活かした様々な表現活 動に取り組んでいる。近年多くの作品が展覧会で紹介されたり、洋服や 商品等のデザインに使用されたりする他、ポートレート集や作品集、や まなみ工房を舞台としたドキュメンタリー映画が全国各地で上映され る等、幅広く社会へ発信される取り組みが国内外から注目を集めてい る。また施設内にギャラリー、カフェ、ショップ、多目的スペースが併設 され、訪れる人がそれぞれに滞在を楽しむことができる。

カンファレンスで取り上げた作家

西橋直樹:
1994年生まれ。2013年から「やまなみ工房」に所属。毎週金曜日に必ずたこ焼きを食べる習慣があり、その2日前に欠かさずたこ焼きの絵を描いて母親に渡して確認を行う。

森雅樹:
1969年生まれ。2016年から「やまなみ工房」に所属。専門学校にてグラフィックデザインを学ぶ過程でアメリカ実験音楽に興味を持つ。現在は音響空間の可視化を目指したドローイング作品を制作している。

山本愛:
1985年生まれ。2004年から「やまなみ工房」に所属。身近にいる仲間や職員をモチーフに、掌でこすり合わせた微量の陶土を植え付けていく立体作品やドローイングを制作している。

ラウンドテーブル登壇者プロフィール

山下完和(社会福祉法人やまなみ会やまなみ工房施設長)
1989年5月から、障害者無認可作業所「やまなみ共同作業所」に支援員として勤務。その後1990年に「アトリエころぼっくる」を立ち上げ、個性豊かに自分らしく生きる事を目的に様々な表現活動に取り組む。2008年5月からやまなみ工房の施設長に就任し現在に至る。

藪前知子(東京都現代美術館学芸員):
近年の主な展覧会は「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」(2020–2021年)、「日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション」(2024年)、「岡﨑乾二郎 而今而後 ジコンジゴ」(2025年)(いずれも東京都現代美術館)。また本事業の一環で2023年度に実施した「キュレーションを公平に拡張するvol.2」のゲストキュレーターとして展覧会「君のための絵」を企画。

奥山理子(Social Work / Art Conferenceディレクター, みずのき美術館キュレーター):
障害者支援施設みずのきでのボランティア活動を経て、2012年みずのき美術館の立ち上げに携わり、以降同館の企画運営を担う。2019年よりHAPSの「文化芸術による共生社会実現に向けた基盤づくり事業」にディレクターのひとりとして参画。

新装版 障がいのある人の「作品」と美術館 〜学芸員と考える10の問い〜

発行日
2026年3月31日
発行元
一般社団法人HAPS
編集
奥山理子・小泉朝未・青木彬(一般社団法人HAPS, Social Work / Art Conference)
デザイン
岡田将充(OMD)
頁数
32頁

カンファレンス – 2024年度

福祉、地域、教育などのさまざまな分野とアートをつなぐ相談事業 Social Work / Art Conference(SW/AC)が進行役となり、公立美術館に所属する学芸員を対象に、障がいのある人、またその周囲の人びとの関わる表現を取り上げたケーススタディを実施しました。「作者と家族」「公募」「作者性」「美術教育」「被写体としての障がい者」など5つの異なる切り口で表現事例を紹介し、参加者とのディスカッションを通じて事例についての理解を深め、これまで美術館の学芸員の間で漠然と抱えられていた、障がいのある人の「作品」を扱うことの難しさについて、交流しながら学び合う機会をつくることができました。

プログラム名
カンファレンス2024 「作品」の概念を揺らす表現に関わるケーススタディ
進行
奥山理子、青木彬、小泉朝未(一般社団法人 HAPS, Social Work / Art Conference)
参加費
無料
対象
公立美術館学芸員
定員
各回20名程度

カンファレンス1日目

日時
2024年12月20日(金)10:30〜17:45(途中休憩あり)
ケース① 「作品」を受けとめる身近な人びと(10:45-12:30)
ケース② 「表現」を発見・共有するプラットフォーム(14:00-15:45)
ケース③ 作家とアイデンティティ(16:00-17:45)
会場
京都市地域・多文化交流ネットワークサロン(京都市南区東九条東岩本町31)

カンファレンス2日目

日時
2024年12月21日(土)14:00〜18:00(途中休憩あり)
ケース④ 八戸市の版画教育と作品収蔵(14:00-15:45)
ケース⑤ 障がいのある人を撮る(16:00-17:45 )
会場
下京いきいき市民活動センター(京都市下京区上之町38)

障がいのある人の「作品」と美術館 〜学芸員と考える10の問い〜

発行日
2025年3月31日
発行元
一般社団法人HAPS
編集
奥山理子・小泉朝未・青木彬(一般社団法人HAPS, Social Work / Art Conference)
デザイン
岡田将充(OMD)
頁数
32頁

カンファレンス – 2023年度

国公立の美術館のなかでも、限られた職員数で展示やプロジェクトの企画を行う小規模の館、障害のある作家の展示を積極的に行う館、海外のアーティストのレジデンス事業を行う館など特色のある美術館から学芸員を迎えてカンファレンス(研究会)を実施しました。昨年度カンファレンスでまとめた障害のある人の文化芸術活動(発表・鑑賞)を巡りまだ議論が尽くされていないことを共有し、それぞれの館での経験を話すところから会を始めました。

参加者
河原功也(東京都渋谷公園通りギャラリー)、尺戸智佳子(黒部市美術館)、中尾智路(福岡アジア美術館)、藤川悠(茅ヶ崎市美術館)、渡辺亜由美(京都国立近代美術館)
進行
奥山理子、小泉朝未(一般社団法人 HAPS, Social Work / Art Conference)

第1回 カンファレンス

日時
2023年11月23日(木)13:00〜15:00
会場
HAPS HOUSE(京都市南区東九条東山王町1)
講師
新澤克憲氏(就労継続支援B型事業ハーモニー施設長)
内容
就労継続支援B型事業ハーモニーに通う、精神障害のある人たちとともに行う表現・発信・コミュニケーションなどについて

第2回 カンファレンス

日時
2023年11月23日(木)15:15〜17:15
会場
HAPS HOUSE(京都市南区東九条東山王町1)
内容
障害者等による文化芸術活動に関わる星座的布置の作成

第3回 カンファレンス

日時
2023年12月23日(土)10:00〜12:00
会場
京都市下京いきいき市民活動支援センター(京都市下京区上之町38)
講師
田中みわ子氏(東日本国際大学健康福祉部教授)
内容
合理的配慮に関わる制度や配慮のプロセスについて

第4回 カンファレンス

日時
2023年12月23日(土)13:30〜15:30
会場
京都市下京いきいき市民活動支援センター(京都市下京区上之町38)
内容
「〈障害〉をテーマとする展覧会を開催する」と仮定した場合の、企画制作プロセスについてディスカッション

カンファレンス – 2022年度

近畿の国公立の美術館で展覧会や教育普及を担当する研究員の方々7名を迎え、全6回のカンファレンス(研究会)を実施しました。障害のある人の文化芸術活動(発表・鑑賞)を巡り、参加者それぞれの経験や考えを振り返ることから始め、ゲストを招いた回では、作品の展示や売買、福祉と美術をつなぐ実践、障害のある人との協働などを巡る事例の共有を通して、時間をかけて意見交換を重ねることができました。

参加者
松山沙樹(京都国立近代美術館)、藤吉祐子(国立国際美術館)、後藤結美子(京都市京セラ美術館)、中島基江(京都市京セラ美術館)、山田創(滋賀県立美術館)、三宅敦大(滋賀県立美術館)、奥村一郎(和歌山県立近代美術館) ※順不同
進行
奥山理子、小泉朝未(一般社団法人HAPS, Social Work / Art Conference)

第1回「障害のある人の文化芸術活動(発表・鑑賞)をめぐる星座的布置」

日時
2022年8月31日(水)15:00〜17:30
会場
HAPS HOUSE(京都市南区東九条東山王町1)

第2回・3回「作品をめぐるプラクティス」

日時
2022年10月26日(水)15:00-18:30
※休憩含む、同日開催
ゲスト
保坂健二朗(滋賀県立美術館ディレクター)
会場
京都市地域・多文化交流ネットワークサロン
(京都市南区東九条東岩本町31)

第4回「福祉と美術をつなぐプラクティス」

日時
2022年11月10日(木)15:00-17:00
ゲスト
津口在五(鞆の津ミュージアム キュレーター&福祉職)
会場
HAPS HOUSE

第5回「コラボレーション・プラクティス」

日時
2022年12月14日(水)14:00-16:00
ゲスト
大西麻貴(建築家、大西麻貴+百田有希 / o+h共同主宰)
会場
京都市地域・多文化交流ネットワークサロン

第6回「まとめ」

日時
2022年12月14日(水)16:30-18:00
会場
京都市地域・多文化交流ネットワークサロン